日光・小太郎山(ハガタテ薙東尾根から)

日時:2005年4月9日 天気:晴れ
メンバー:N脇(単独)
コースタイム:光徳駐車場6:30・・・太郎山登山口6:50・・・尾根取り付き7:20・・・1817m8:20・・・稜線(2150m)10:00・・・2328m(小太郎山)11:10〜45・・・稜線(2150m)12:30・・・1817m13:30・・・尾根取り付き14:15・・・登山口14:50

駐車場光徳の駐車場はガラガラだった。まだ雪がたくさんあり、昨年来たときとは全く違った。この冬はやはり雪が多かったのだ。山王林道も圧雪された雪で覆われていた。早速支度をして登山口に向かう。ここのところ急に暖かくなり雪も緩めだが、踏み抜くほどではない。6時50分、登山口。コンパスを取り付きにあわせてひたすら直進する。何処を見ても変わらない樹林の中を取り付き目指して直進する。帰りのために、途中で木の枝で雪の上に矢印を作るが、よく分からない。運がよければ見つけられるだろう。
30分ほどで取り付きに到着。昨年来たときよりは若干雪があるが登り始めの急斜面には雪はついてなく、落ち葉と潅木の上をひたすら上に向かって登る。すぐにまた積雪が現れ、キックステップで登り続けると、ようやく傾斜の緩やかな1800m付近に出る。樹木もまばらな広場のようなところでおにぎりをひとつ食べて再び歩き始める。ここから樹林の中に入る。少し歩いたところで、つぼ足ではもぐりだすような感じになってきたので、今シーズン初のワカン履きとする。
ここからは稜線に向かって樹林の中の急登を登り続ける。赤テープがつけてあり、地形とテープを見ながら登る。稜線直下で少し開けた場所に出る。雪の上に太陽の光が強烈に当たり、ものすごくもぐりそうな感じがする。照り返しが強く、とても暑い。再び樹林の中に入っていき、暫く登ったところで山王帽子山からの稜線に出る。帰りのために周りの景色を覚え、下山方向に深く足跡をつけておいた。
ここからあとわずかで小太郎山(2328m)なのだが、急登と踏み抜きで大分疲れ、テンションも下がってきた。表面はパリパリなのだが、中はざら目雪で太ももあたりまでもぐってしまう。木などにつかまってようやく這い上がる始末だ。200m弱の登りだが遠く感じた。
11時過ぎ、ようやく小太郎山に出た。360度の展望は素晴らしい。太郎山までは往復で1時間ちょっとだが、帰りは気温も上がり、踏み抜きも多くなるので、体力を考えて、今回はここまでとする。ザックをおいてパンとコーヒーで休憩する。
下りは、急な斜面でワカンが滑ったりするところもあったので、ワカンを脱いでいこうとはずした。しかしワカンをはずして歩いたとたん膝上までもぐってしまった。少し歩いたがズホズボもぐる。平らな場所まで戻ってワカンをつけることにした。
下りは自分のつけてきた足跡を辿って戻ることにしたが、ところどころですでに溶けてしまっているのか不鮮明なところもある。地形と赤テープと足跡の3種の神器で、踏み抜いて転んだりしながら下っていった。
熊?天気は快晴でとても暑い。下りでも雪の踏みぬきなどでとても体力は消耗する。1800m付近の開けたところで一休みして、コンビニで買ってきたおしんこで塩分補給しようと考えていたが、そこへくると、木の幹の辺りがほじくり返され木の実などが掘り返されたようになっていた。まだ、土が濡れていてほじくり返された直後のようだ。これは熊だろうかとゾクッとする。それとも鹿だろうか。あたりを見回すが動物の姿はない。ここでゆっくりおしんこを食べる予定だったが、落ち着けないので、水と塩で塩分補給をしてさっさと下る。
取り付まで40分ほどでついた。取り付まできたらゆっくり食料でもとろうと考えていたが、ここにきたら今度はサルの群れに行き会ってしまった。5、6頭の猿が前方を横切り、下山方向で展開してえさを探している。観光客を襲っては餌をとっている猿かどうかは知らないが、ここで食料を出してたかられてはたまらない。泣く泣く、水で我慢する。
前回ここで漠然と登山口に歩き出し、道迷いになってしまったので、今回はコンパスで登山口にあわせる。しかし、ちょうどその方向に猿がいる。困ったものだ。雪のない急な斜面ではずしてたワカンを再びつけて、歩き出す。群れのど真ん中を突破するわけには行かないので、少し迂回気味に、そして猿と目をあわせないように斜になって歩き出す。一匹の猿が10メートルくらい先を横切った。あちらも横目でこちらを意識していたようだが、何もちょっかいはしてこなかった。暫く歩いて群れから離れてほっとする。しかし、登山口に向かってのルートは大分乱れた。さらに林道なのか、木が生えてない道路上の空間がところどころ交錯していて、これにそって歩きたくなるので、混乱するが、コンパスの指す方向に直進する。すでに基点からずれた所でコンパスの方向に進んでも目的地からはずれるが、危険なところもないし、光徳のどこかには出られるので、所々、感で修正しながら直進する。
3、40分したところで、雪原に人工物らしいものを見かける。よく見ると、登山口の案内板だった。登山口から20メーターくらい南にずれていたが、前回よりスムーズにつけることが出来た。少し戻ることになるが、登山口まで行って無事帰還したことを確認する。ここで、水と食料を補給する。
雪原では、特徴ある地形も無くルートファィンディングは難しい。目先の目標物を見つけ、そこでまたコンパスをあわせるということの繰り返ししかないのだろう。猿さえいなければそれを忠実にやっていたのだが、残念!
登山口につけたとはいえ、感が半分のルートファィンディングに不満を残しつつ、ワカンをはずして、林道を駐車場に向かった。

他の写真は写真館でどうぞ



inserted by FC2 system