50.早すぎる雪、安戸山     1151.5m


期間:2002・11・9       天候:雨時々小雪
山名:安戸山    蟇沼よりのピストン
山行目的:栃木の山巡り・ピークハント・単独行    地図:関谷
コースタイム:宇都宮7:15−蟇沼通水記念碑P8:30-安戸山頂10:20-10:30−
       ヒキ沼通水記念碑P11:20


山行記録:今回の山行計画は、日留賀岳の西の長者岳を、塩那スカイラインの土平よりのピストンすることをメィンテーマとし、ここのゲート閉鎖18時を念頭に、安戸山を前日に登ろうと計画した。天気予報では、−30℃の大寒気団が上空に到来し、県北地方は午後、ところにより降雪、となっていた。
西那須野インターを降り、北に向かうと、安戸山が真正面に見えてきた。山頂部は薄い雪化粧をし、風も強く、霞んでみえた。
蟇沼集落を抜け、案内板に従い簡易水道の通水記念碑前に駐車し、身支度をしていると、冷たい雨が降り出し、見事に色を染めた紅葉をたたいた。
雨具を着て、ザックの中は最小限の荷物にして8時30分歩き始めた。今日の天気では、誰もこの山に登っては来ないだろう。杉林の中の道は、薄暗く、寂しいものだ。
やがて、小さな沢を渡る。ここにはとても渡る気になれない、古い二本の丸木橋が渡してあった。さらにつずら折りに杉林を登って行く。南の、未だ背の伸びてない桧の植林地ではススキの穂の中、紅葉がとても美しいが、展望は得られない今日の空模様だった。
小さな尾根を越えると、石の祠が奉ってあった。最近は、お参えりする人も絶えてしまったのか、荒れるがままの祠、となっていた。
さらに登ると、林道に飛び出した。目の前に安戸山が姿を現して来たが、雪が吹きつけてくる。木々には紅葉も残っているのに、山肌は既に白く、雪に覆われていた。
5分程林道を辿ると、焚き火の跡のある、ここが案内書に書かれている広場であろう。ここまで1時間20分はコースタイム通りであった。
広場のすぐ先に山名案内板が立てられ、右の笹の中に踏み跡が続いていた。笹の葉一面に雪が乗り美しい。カメラを出し、シャッターを押した。この雪を落としつつ登るのは惜しい気がした。この先の雑木の道はしっかりしたもので、安戸山の中腹をトラバースする。何も迷う事はなさそうであった。
15分も行くと尾根に出て、案内板に従い、左折する。狭い尾根を少し進むと、急登が待っていた。地面を雪が覆い、滑り易く、ゆっくりと注意しつつ登って行った。
稜線に到達すると、今度は膝までの笹が待っていた。雪はやんでいたが、風が強まり、耳が痛くなってきた。
10時30分安戸山の山頂に到着した。中央に三角点、西に立派な山名板が立っている。霞みの中で、展望は得られないが、紅葉も残る山頂は誰一人いない、静寂の中であった。
記念のシャッターを押した後、パンを取り出し、ポカリスェツトでこれを味わった.春はカタクリやイワウチワ、ニリンソウ等で美しい山頂と聞いていたので、今度は春に再訪しよう。晴れていればきっと満足する山の頂であろう。誰もいなく、天候もままならない今日であったが、充分満足感に浸ることは出来た。
下山後、温泉を楽しんでいたら、雪が激しく降り出した。長者岳への塩那スカイラインの土平への急坂や、13キロの歩行は単調で気乗りはしない。まして、路面の積雪は運転するには危険である。今年の長者岳登山は断念して、来春の残雪期を利用しての登山に変更する。私は急遽ハンドルを握って暖かい家路についた。

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