53.初冬を迎えた  若見山   1126m


期間:2002・11・17     天候:快晴
山名:若見山・・国道400号よりのピストン  単独行 
山行目的:栃木の山巡り  ピークハント    地図:塩原
コースタイム:国道400号登山口8:20−18号鉄塔9:00ー9:05-巻道分岐9:15−
       若見山頂9:35-9:50−17号鉄塔10:00-10:05−登山口10:50


山行記録:先週の土曜日の午後、塩原には雪が降り続いて、これが積もって日曜日登山予定の長者岳は断念した。
ならば、若見山をと思ったが、雪が降り積もっては車のタイヤをスタッドレスに替えていないのが心配で、登山口を確認しただけで、その夜のうちに宇都宮に戻ってしまった。
そして県南の野峰〜丸岩岳〜奈良部山の周回山行に変更し実施した。
昨日、明神ヶ岳に登った時に残雪の量が、意外と少なかったので、気軽に登れそうな、若見山を目指して6時半、自宅を出発した。
若見山は塩原温泉を走り抜け、尾頭トンネル手前に聳える山で、塩原温泉を一望出来る。
登山口には、既に一台の乗用車が駐車してあり、先行者の姿は既に見えなかった。
東京電力の鉄塔巡視路が、桧の植林帯をつずら折りに登って行く。これを利用しての若見山登山であった。なかなかの急登で、すぐにポタポタと汗が流れ出て、道にこれを落としつつ、一歩一歩ゆっくりと登り続けた。今日は気温も上がり、快適な登山日和であった。
息も乱れ始めた頃、尾根に飛び出し、右折すると18号鉄塔が建っていた。ザックを降ろし、一息入れた。眼下に尾頭トンネルが見え、小さく乗用車が行き来している。その上の稜線に、この鉄塔より伸びた送電線を受けた鉄塔が建ち、この稜線を北に辿って行くと、今年中には登りたいと思っている白倉山であった。先週の降雪を留めて、名前の如く白い姿を見せていた。東に高原山が朝日を受け、さらに、塩原の街は暗く、谷に沈んだ眠りの中いるの様であった。
少し登ると、最初のピークに到達し、道は平坦に変化する。足元には、イワウチワの緑葉
が続いて、春はピンクの花達が美しい事であろう。
道が少し下がると、17号鉄塔の道を分ける。これがいわゆる巻き道分岐と言われる地点だ。
左の木にテープが巻かれ、登山道を案内していた。踏み跡程度の薄い道で、これを落ち葉が隠していた。視界が開け、白倉山がさらに近くに望めてきた。
上から、中年の男性が降りてきた。「何も見えない山頂だった」と言って降りて行った。
9時35分頂上に到着した。歩き出して、1時間15分はあっけない気がしなくも無かった。頂上は白く雪が覆い、中央に境界石が埋められていた。ここは三角点のない頂であったが、黒羽山の会の大きな山名板が、木にくくられていた。北の梢越しには、白く輝く日留賀岳が望見出た。静寂すぎる中で、記念のシャッターを押した。
昼食には未だ早すぎるので、15分で山頂を後にして17号鉄塔へ向かった。ここは展望が良いとの事を耳にしていた。踏み跡は薄いが、南の梢越しに鉄塔が見えるので、これにコンパスを合わせ、尾根を下った。しかし、木にはポイントでテープが巻かれて、あんずる案ずることなく、10分後に、17号鉄塔到着した。
北に、比津羅山を前衛にして、日留賀岳がその美しい全貌を現し、その右に今年登り損ねた、長者岳が真っ白い頂を見せている。ここより東への送電線は、谷の奥に弥太郎山へと続いていた。塩原の街も見下ろせたが、シャッターを押す程、明瞭になっていなかった。
小憩の後、再び元の道を少し登って、若見山の中腹をトラバースする鉄塔巡視路を辿った。18号鉄塔へと向い、そのまま休まずに登山口へ11時戻った。あっさりとした今日の登山だったので、以前より気になっていた八方ヶ原の桝形山と月山へ向かった。
桝形山は、八方池より南への林道がよく判らず、時間を費やしてしまった。登山地点は林道が下り左にさらに林道が分岐する所を選んだ。緩やかな雑木林の中、歩行わずか15分で到着した。誰もいない頂上には、落ち葉が地面を覆っていた。その中央に三角点が埋められ、大きな山名板が立っていた。さらに車で、嶽山箒根神社の脇を下って月山に向かう。送電線の下の広場に駐車した。ここには、地元の猟友会の人達が大勢集まり、鹿狩りをしていた。少しぶっそうな所であったが、真南の月山へは、林を潜って一直線に登った。途中よりダートの林道が現れ、軽トラックが上がってきた。荷台にはマウンテン自転車が、二台積まれていた。ここはどうやら、オフロードのサイクリングを楽しむ山でもあるようだ。ここも15分程で頂上に到着した。山名板は無かったが、笹の中に三角点が寂しく顔を出していた。とても山を楽しめる頂とは言えない程に変化してしまい、とても残念であった。

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