93.中禅寺湖の静かな展望台・高山  1668m  地図:男体山
期間:2003.8.23  天候:快晴  SL鈴木隆 大内泰子 鈴木カツ子
コースタイム:菖蒲ヶ浜8:05−赤岩8:45-8:50−熊窪9:10-9:15−小田代分岐9:45
−高山10:30-11:45−小田代ヶ原12:50-13:05−菖蒲ヶ浜14:15
山行記録:中禅寺湖の西岸に位置し、中禅寺湖と戦場ヶ原、小田代ヶ原とを分断している山、高山は標高が低いものの、湖を眺めてゆっくりと山頂で休めば、これは何よりの心の洗浄をした様な気分になる。
高山には以前登っていたが、今日は、「盆休みで、体がなまってしまったから、どこかの山を案内して」との妻の要望に応え、妻と友人の大内さんを高山へ案内した。
6時を少し廻って宇都宮を出発。菖蒲ヶ浜の駐車場を8時5分歩き出した。龍頭ノ滝より直接高山を目指すのが一般的な登山コースであるが、今日は快晴なので少し欲張った登山計画を立てた。先ず小鳥の鳴き声を聞きながら、中禅寺湖西岸を辿って熊窪へ、そこから高山への登山を開始して山頂へ。帰路は小田代ヶ原の花を楽しんだ後、龍頭ノ滝に沿って下り、菖蒲ヶ浜に戻る事にした。
ファミリースキー場は黄色のオオハンゴンソウが一面に咲いていた。この花は外来種で、戦場ヶ原では高山植物や湿原植物の保護の為、毎年この除去作業をボランティアで行っている事を知っていたが、ここにこんなにも多くの、その花粉源がある。これはどうにかして除去しなければいけない、そんな気がした。
中禅寺湖は静かに青い水を湛え、周回コースは緑の葉に包み込まれている。そんな中、小鳥のさえずりを聞きながら歩き進む。残念だが、私はその歌声は何という名の小鳥なのか知らない。しかし、朝の湖岸の道を辿る素晴らしさを、充分感じる事ができた。
そんな中、ふと足元を見るときのこが一個、どうやらチタケらしい。手にとってみると、やはりそうだった。今夜はこれでうどんを食べよう。
やがて赤岩に到着。岩の上に登り、中禅寺湖を一望した。湖の南に続く黒檜岳等の山々と、
白い砂浜を持った千手ヶ浜を望む事が出来た。
さらに進むと小さな売店があり、二人の男女が朝の清掃中、「おはよう」の挨拶をかわした。
9時10分、熊窪に到着、静かに寄せては返す波音を聞きながら、一組の夫婦が休んでいた。既に高山を登って来た、との事だった。私達はこれからが山登りとなるので、ここで小休止をした。
分岐点より、清流に沿って高山を目指した。8月9日の台風は、この日光に大雨を降らせ、大木を倒し、沢水はあちこちで山を崩していた。
今は静かに流れる小さな沢であっても、台風時には大暴れをしたのだった。
30分で尾根に到着した。ここで小田代ヶ原からの道が合流する。これは下山予定の道だった。
ここからは大きなつづら折りになって、高山の南斜面を緩やかに登り続けた。
約45分後、上方から賑やかな笑い声が届き、10時30分高山山頂に到着した。登山ツァー客らしい30人以上の団体が休んでいた。
時間は未だ昼食には早かったが、朝が早いので腹も減っていた。ここは涼しいし、樹間より中禅寺湖が望めたので、昼食には申し分ない。三角点標石に触れた後、新しい山名板の前で記念写真を撮り、山頂をわずかに避けて、シートを敷き、お餅とラーメンの昼食にした。
3人でお餅を焼き、醤油をつけ、海苔で包む。ここは涼しい山頂だけに美味しく食べられ、さらにチキンラーメンは、ネギのキザミを入れただけでも一味違って美味しい。
結局、1時間以上もかけた、ゆっくりしたランチタイムとなっていた。いつの間にか山頂には私達の他には4人だけとなっていた。
腰を上げ、重く膨らんだおなかを抱えて下山する。ゆっくりと元の道を辿って、さらに西へと小田代ヶ原を目指した。この登山道も台風によって大きくえぐられ、痛々しい限りだ。
笹原の中、白樺とミズナラの林へと変わると、やがて西ノ湖へ続くバス道へ出た。ここは電気バスとサイクリングを楽しむ人達が行き交う道であった。
山頂より1時間後、到着した小田代ヶ原は人の多さに比べ、寂しい花の数だった。鹿の食害から花々を守る防護フェンスが張り巡っていた。この中へ入って見るとホザキシモツケとアキノキリンソウが咲き、原の奥にはここのシンボル、白樺の「貴婦人」が見えた。しかし何となく元気がなく思えた。
15分後、小田代ヶ原を離れた。途中笹の中にチダケを一個見つけたが、さらに捜しつつ歩いたものの、結局はそれ一個だけだった。
龍頭ノ滝は水量が多く、迫力もあって観光客を楽しませていた。
14時15分、駐車場に到着し、無事山行を終了した。そして今日も温泉入浴が最後の楽しみだった。
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