25.山頂でのコーヒーブレイク・白倉山(五十里湖)   1048m


期間:2002・3・24  天候:晴れ  単独行  地図:五十里湖
コースタイム:三依小脇8:30−白倉山頂9:50-10:10−三依小脇10:50


山行記録:昨日は上三依の北、滝向山に登った。登山口はないので、適当に男鹿川近くより稜線を目指した。登ってみると稜線には薄い踏み跡が続き、時々赤布があり藪のない快適な稜線歩き。山頂には三個も山名板があり、三角点標石も確認出来て楽しい登山だった。
今日の白倉山は南の高瀬山や、北の滝向山から望見し、その白く残雪を残す山頂に是非立ちたいとの想いが強く3月末の実行となった。
登山口は国道121号より直ぐの位置である。男鹿川を渡り、三依小の南の路肩に駐車して歩き出した。芹沢が男鹿川に合流する橋を渡った直ぐの下流地点、白倉山の尾根に取り付いた。
いきなりの急登、笹薮が前を塞ぎ、これを掻き分け、ゆっくりと登り進んだ。この辺は昨夜に小雪が降ったらしく、笹の葉は白い雪を乗せていた。
今日は気温が上がりそうな青空になっていた。ズボンもシャッツも雪が溶けて、濡れて来たが、そう気にすることもなく、そのまま登り進んだ。男鹿川からの最初の登りが最もきつく、さらに藪も密で手強いものだった。
さらに登り、標高830m地点に達すると、藪は気にならない程、疎らに変化し、残雪が約30cm山肌を覆っていた。勾配も緩く変化し、歩き易くなった。そんな中に赤布が点在し、私をピークへと案内してくれる。意外にもこの白倉山へ登る人も結構いるらしい。
今日は誰も登って来る人はなく、残雪にはトレースも残っていなかった。尾根にはブナの木が多くなり、徐々に高度を上げてくると、背後に滝向山が間近く樹林越しに見えて来た。そして東に見える鋭峰は塩沢山であろう。
時々国道を走る車のエンジンの音が足下に聞こえるが、それ以外は私のザックに着けた熊除けの鈴の音だけが白倉山に響くだけ。西南へと登り進む尾根は実に静かだ。
前方の樹林越しに、大きなピークが望めた。どうやら山頂が近づいたようだ。尾根を徐々に登り、北の肩に辿り着き、さらに南に向きを変え進むと、ここに白い木の標識が立っていて、「三角点を大切にしよう」と書かれていた。
9時50分、白倉山頂に辿り着いた。標識の下に雪より僅かに三角点標石が顔を出していた。登り初めて1時間20分は予定タイムよりも早すぎて、私はもっと先に白倉山頂があるものと思っていたのだ。何か意外にもあっさりと山頂に着いてしまった様な気がしてならなかった。
ザックを降ろし先ずは、コーヒーを入れる。コーヒーの香りを大きく吸い込み、そして味わった。未だ昼食には早いが、ブドウパン一個を口に運んだ。
西には樹林越しに持丸山が見え、北の三角錐は芝草山だ。東が最も視界が開け、男鹿川の向うには塩沢山を望み、その北に見えるのは三依山であろう。
この白倉山の稜線を西へと辿れば、五十里湖の西に聳える高瀬山と持丸山との稜線の中間地点で結ばれていた。
今日の私は、この白倉山の頂きに立つだけで充分に満足だった。さらにもう一杯のコーヒーを味わった。
20分後、もう一度三角点標石を撫でて山頂を降りた。雪の斜面を下るのは、実に軽やかで、まるで自分の足とは思えない程だった。笹の雪は既に溶けてなくなっていた。
10時55分、三依小隣りに駐車していた車に戻った。もっと苦労すると思っていたこの白倉山、こんな午前中だけで済ませてしまって、何か申し訳ない思いだった。
その分、帰りの温泉入浴がゆっくり出来るからまぁいいか。

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