56.年の瀬の尾出山       933m  


期間:2002.12.30   天候:晴れ  単独行  地図:中粕尾
コースタイム:送電線鉄塔手前林道の路肩11:45−林道終点12:25−尾出峠12:40−
       尾出山頂13:05-13:25−尾出峠13:35−825mピーク13:50−高原山
       14:25-14:35―平坦地鉄塔下14:55−林道路肩15:15


山行記録:葛生町の奥、勝道上人修行第二宿堂跡の石碑の立つ尾出山は、1994年の3月末に登った。春まだ早く、つぼみの中から新芽がわずかにのぞく程度だった。
今回は年の瀬も押し迫った30日、年賀状を書き終えポスト投函の後、宇都宮を出発したから、歩き始めたのは12時少し前と遅かった。
こんな日尾出山を訪ねる人はなく、一人スパイク長靴を履き、林道を歩き出した。太陽の光は暖かく林道にも届いて、たちまち汗が吹き出し、セーターを脱いで体温の調節をした。40分で林道は終点となり、左の沢沿いの登山道へと入って行った。
沢には凍った滑め滝が現れ、道はこれを高巻きにかわして行く。
斜面をトラバースする道には、ロープが張られ、道には落ち葉が積もって、これを覆っていた。これを蹴散らす様に歩いて行ったが、つい油断して道を確実に捉えての歩行でなくなっていた。落ち葉の下の岩を踏み外し、あっという間に道を滑った。谷底は15m下、一気に滑落したら一命を落とすところであったが、運良く木の根に足が引っかかり、滑落停止となった。本当に幸運というばかりであった。
この後はペースダウンをさせ、慎重に歩き続けた。やはりスタート時間が遅くて、つい焦りが目の前の道を、安全に歩き進む基本を怠っていたのだと、自分の不注意を反省した。
沢を行き来してこれを詰め、さらに赤布等を目で追いつつ登って行くと、稜線が近づいて、13時40分尾出峠に到着し、右折しそのまま北進する。
尾出山頂が見えて来る。傾斜はさらに強まって来たが、そのまま登り続ける。大きな岩の左をトラバースし、さらに登り続けた。西は切れ落ちた岩の斜面で、勝道上人が修行をした山にふさわしい山容となっていた。今は葉を落としてしまったヤシオツツジ、サラサドウダンツツジ等の木々ばかりであったから、展望には恵まれている。春には美しいピンクのヤシオツツジが山を覆う程咲く事だろう
13時5分、尾出山頂に到着した。石の祠が奉られ、その右に勝道上人第二宿堂跡の石碑が建っている。三角点標石はさらに3m程奥に埋められ、それをヤマツツジの低木が周囲を囲んでいて、地表にはうっすらと雪が残っていた。
西北が開けて男体山が望め、ここで修行を積んだであろう勝道上人へと、遠く想いを馳せつつ、これを眺めた。さらに白根山から錫ヶ岳、そして皇海山への白い山なみが、氷室山、横根山を前景にして連続していた。
おにぎりとお茶の休憩、そして記念写真の撮影の後、山頂を降りた。
峠には10分で降り、さらにそのまま直進し、高原山へ向かった。
峠よりの道は私は未だ歩いた事のない道であったが、踏み跡もしっかりして、さらに赤布等もあって、快適な山歩きが楽しめた。
825mピークを越え、次のピークで休んだ。振り返ると、既に尾出山は遠くなっていた。その高さと急峻な斜面が良く確認出来た。
西側は植林されたばかりで、鹿の食害を防ぐネットが張り巡っていた。ここよりは大鳥屋山や熊鷹山から根本山へと見渡せ、さらにこれが氷室山へと連なっていた。
高原山には14時25分到着。ここにも三角点標石が埋められ、古くなって二つに割れてしまった山名板が、木に針金で括られていた。
ここからは下りだけである。一先ずザックを下ろして休憩する。木の間より尾出山を良く望む事が出来た。東にはこれから下って行く時、必ず辿って行く送電線の鉄塔が、遥か下に立っていた。
下り続けて15時15分、無事スタート地点に戻る事が出来た。時間的には余裕があったものの、ここはV字谷の谷底である。夕闇が駆け足でやって来た。素早く着替えを済ませ、エンジンをかけ林道を下った。

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