58.年の初めに雨巻山      533.3m


期間:2003・1・5    天候:曇り  単独行  地図:羽黒.中飯
コースタイム:大川戸駐車場10:00-[沢コース]-雨巻山11:00-11:30−峠11:30−
       大川戸下山口11:45−御岳山11:20−足尾山12:30-12:45−大川戸駐車       
      場13:30


山行記録:益子町の南奥に緩やかな山並を見える、その最高峰が雨巻山である。
今回の年末年始は9連休であったが、いよいよその連休も今日で終わりとなった。栃木の低山巡りはまぁ充実したもので、9日間の内7日も出かけていた。年末に雪の狸原山、信仰の尾出山と高原山、そしてヒサカキが山を覆う三床山、年明けては雪の石裂山に、日の出を拝した外山、昨日は茨城県境の片倉山、焼森山、鶏足山、花香月山を登った。
今日は以前に登ったことのある雨巻山と足尾山、出来れば真岡の浅間山に磯山へも登りたいと思っていた。それ程難しい山ではないので、自宅を出たのは既に8時を廻っていた。
流しソーメン店の先、大川戸登山口の駐車場には、4台の先客が有り、夫婦連れが東へと歩き始めていた。私は2人とは逆方向の大川戸林道を辿り、沢コースで雨巻山への直登をしようと思っていた。
歩き出して直ぐ民家は終わり、ここにゲートが設置してあった。ここよりは三登谷山への道が分岐していた。ゲートは以前来た時よりもかなり手前になっていた。その時は地蔵院より直進し、藪を漕いで尾根に登って南進して足尾山、そして雨巻山へと辿って林道へ降りたのだが、その当時は大川戸鉱泉の先に設置されていた。今日はその時のほぼ逆コースであった。ゲート変更の理由はどうやら鉱泉が休業してしまったのが原因のようであった。この脇を歩いて行くと、繋がれている柴犬だけがやけに元気で、私を吠え立ててきた。さらに進むと東に雨巻山への道が分岐するが、林道の終点手前で右にメィンコースが尾根に向かって分岐、直進の沢コースも整備された登山道であった。ただ沢の中には太陽の光は僅かしか届かず、水の凍りついた岩は滑り易く、注意しつつゆっくりと登って行った。
清流は水量も豊富であったが、やがてそれもチョロチョロと少なくなってくる。初夏にはエンレイソウが咲くようで、立て札が立てられていた。階段や鉄鎖等も設置されていた沢道も、やがて水も消え、右岸の斜面をつずら折りになって稜線へと登って行った。
上より話し声が聞こえると、右折してわずかで雨巻山頂に到着した。歩き出して丁度1時間、ここには男性一人が休んでいた。挨拶を交わし、山の話へと話題も移ったが、彼は地元の人で、雨巻山が好きで毎月登り、登山道の整備を続けている大変にきとくな方であった。今日も丸太や鋸、ハンマー、バンセン等が籠に入っていた。
山頂の東側が樹木が伐採され、展望が開けていた。ここより仏頂山がくっきりと見え、さらに水戸市街が見渡せた。ピークの上に見える高いビル、あれが茨城県庁ですと教えてくれた。さらに北へと眺めていくと、昨日登った焼森山、鶏足山、花香月山へと仏頂山からの山なみが続いていた。
彼に教えられて、3分程南に下った展望台に行ってみた。ここだけきれいに笹竹が刈り払われて、筑波山、加波山さらに霞ケ浦が太陽の光を受けて眩しく光っていた。ザックを降ろし、展望を楽しんだ。
山頂に戻っておにぎりの昼食とした。ここにはポストが設置され、益子町が登山マップを中に置いてくれて、私もそのマップを1枚頂いた。
11時半、山頂を下って、今日の目的地である足尾山を目指した。この山には以前登っていたが、その時の写真が1枚もなかったので、今日はどうしてもカメラに納めたいと思っていた。少し下ると、2組の夫婦ずれが登って来た。彼等は私と逆コースを辿って来た人たちであった。
猪転げ坂は以前、1本のロープだけしかなかったが、今は登山道がつずら折りに整備され、歩き易くなっていた。私はかまわず一直線に下って、雨巻山頂より30分で峠に到着した。ここより大川戸へのコースが左に、深沢コースが右にと分岐していた。前方には松の木が美しいピークが見える、これが御岳山であろう。
ところが御岳山は登り返したピークのさらに次のピークであった。その手前の鞍部に今日のスタート地点、大川戸への道が分岐していた。広い頂きの御岳山には雨巻山より50分で到着した。その昔は社も祭られていたであろうが、今は石製の手洗い所がポツリとあるのが何とも寂しい。
いよいよ最後の山、足尾山である。道は一気に下って、さらに登り返して10分で山頂に到着した。ここには2枚の山名板があり、それぞれに違う標高が記されていたが313,1mが正しく、330mは御岳山の標高であった。これは地図をよく見れば直ぐ判るはずであろうが、紛らわしい限りである。記念の写真を撮っていると、空より小雪が舞ってきた。パン1個を食べて、わずか15分で山頂を降りた。
大川戸への道は良く踏まれた道で、途中南に雨巻山の展望を楽しみ、13時30分スタート地点に戻った。雨巻山は標高わずか533.3mであるが、尾根や沢と変化もあり、しかも周回コースや高峰への縦走コース等手軽にハイキングが楽しめるいい山であった。
時間も早いので、真岡の浅間山と磯山へ向かった。
浅間山は真岡市のゴミ焼却場の後ろに位置している。中腹には藪が密生していたが、20分で山頂に着いた。浅間神社の奉られた山頂まで、以前は参道も整備されていたのだろう。広い山頂の周囲には桜の木が植えられ、未だ若木ではあるが春には花見も楽しめそうである。展望はさらに素晴らしい。今日はあいにく雪雲が出ていたが、北には宇都宮の市街を前景にして、白い日光連山から高原山、那須の山々と一望できるのは嬉しい限りである。
次には北に対面する一等三角点の磯山を登って、この日の山行、というより年末年始の低山巡りを、満足感の中無事に終了した。

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