13.忘年会の翌日は赤薙山   2010m


期間:2001.12.2    天候:曇り  単独行  地図:日光北部
コースタイム:駐車場9:30−キスゲ平10:10-10:15−焼石金剛10:50-10:55―
赤薙山11:20-11:50−丸山分岐12:30−丸山12:50-13:00−
駐車場13:35-13:40−合柄橋14:00−大山14:35-14:50−駐車場15:50


山行記録:日光連山の東端に位置する赤薙山、日光市街から見上げると女峰山と共に、実に荒々しい山肌を見せている。しかしその登山口でもあるキスゲ平は霧降高原から緩やかで柔和な笹原が続いている。ニッコウキスゲが咲き誇る季節は多くの人達で賑わう素晴らしい所である。
この赤薙山への登山となると、私は高校3年の夏、同級生3人で男体山まで縦走した時以来であった。
昨日は山の会の忘年会、そして今日はロッククライミングのトレーニングへ全員向かったが、私はこの際、高校以来登っていなかったこの赤薙山へ登ろうと、一人日光霧降高原へ車を走らせた。既に日は高くなっていたが、アマチュアカメラマンが朝の日光周辺を撮ろうと、カメラを構える人達が10人以上もいたのには驚いてしまった。
大山登山口近くの路肩に駐車し、早速赤薙山を目指して、霧降スキー場を登り始めた。風は冷たく頬を打ち、足元には白い霜柱。やはり初冬の山となっていた。
右手に丸山を望みつつ、雑木林の中を登り進んだ。
初夏に妻と小学生の二人の子供達を案内し、リフトに乗って、山一面に咲くニッコウキスゲを眺め、さらに丸山へ足を伸ばした。既に20年以上過ぎてしまったが、私が登山を再開したのも丁度その頃からだった。当時私は町内の育成会の会長をしていて、子供達を尾瀬に案内した。その後毎年の様に日光や那須、さらには群馬、福島県等へ自然の素晴らしさを知って欲しく、案内していった。やがて子供達は大きくなり、私も育成会を離れたが、当時の父母仲間達を今も山へと案内している。結果的には私はそれ以上に山へのめりこみ、日本百名山を四阿山で達成したのが1993年、さらに日本三百名山を2001年に佐渡、金北山で達成する事が出来た。そのきっかけはこのキスゲ平から始まった様なものだった。
昨晩の往年会での深酒は汗となって一気に噴出し、これをポタポタと地面に落としつつ登り続け、キスゲ平のベンチで一息を入れた。さらに丸山への分岐点を過ぎて登り進む尾根、ここは風を遮るものはなく、小笹の中に続く道を一直線に登り進んで行った。
前方には赤薙山のピークが、黒々とした樹林を茂らせえ聳え、左には雲竜渓谷、その先には女峰山から男体山へ続く日光連山が間近い。
振り返れば霧降の笹原、大谷川の流れ、そして今市の市街が見え、遠く筑波山が霞んでいた。キスゲ平より35分後、道の正面には焼石金剛が奉られ、先ずはこれに拝礼を済ませ、さらに登った。道はやや西へと向きを変え10分程で右がコメツガ、左がダケカンバの樹林の中へと入って行った。木の根の露出した急登に耐えて登り進んだ。
11時20分、樹林に囲まれた赤薙山頂に到着した。ここには立派な赤薙山神社の社があり、拝礼した。中央には三等三角点が埋められていた。西の展望は雲竜渓谷の向こうに女峰山、さらにその先は男体山だった。
お茶とおにぎりの昼食とした。風はさしてなかったが、気温は低い。今日はこの後、丸山に大山を登るつもりでいた。誰もいない山頂での長居は出来ず、20分程で山頂を下った。
どんどん下り続けて、丸山の分岐点へ到着。私はそのまま休まず、丸山へ登って行った。
山頂には男性の姿が見えたが、私が山頂についた時には既に下山してしまった。ここは広い山頂で展望は素晴らしく、日光連山や高原山を見渡せた。さっき登った赤薙山が、高く聳えて私を圧倒する。一人記念写真を撮った。東にこれから登る予定の大山が見えたが、その名の如き大きな山にはとても見えず、まるで牧場そのものだった。
次の大山を目指して、10分で山頂を下って、東の八平ヶ原を経由してどんどん下って行った。
大山登山口は霧降有料道路下のトンネル入り口となっていて、さらに20分下ると合柄橋である。しかし橋はなく、水さえ流れていない。これを渡ると、今度は緩やかな登りとなり、そして牧場。柵の中を歩く、何とも悲しい登山であったが、振り返れば日光連山の展望は遮るものは何もない素晴らしいものだった。
やがて到達した大山山頂は、片側を切り崩された様な位置に二等三角点標石があり、大きな山名板が立っていた。霧降の滝側よりも登山道があり、同じ様に牧場の中を登って来た。
記念写真を撮って、15分程で同じ道を戻った。除々に夕暮れが近づいて、樹林の中では暗さを増して来た。
車には15時50分戻った。そして結構欲張りをした今日の山行を無事終了した。
その後、赤薙再登山し、さらに赤薙神社奥社跡まで足を伸ばした。途中には両側が切れ落ちた稜線やアップダウンもあり、40分掛かった。赤薙山は修験者達が拝礼した赤薙神社奥社跡の、このピークの方がより相応しい雰囲気を持っていた。

inserted by FC2 system